相続が近づいてきたと感じたら・・・

相続の心配

相続とは、人が亡くなったときに、その人の財産を一定の親族に引き継がせることをいい、相続では「トラブル」が発生することが非常に多いのです。そしてこの相続トラブルは事前にしっかりと対策すれば抑制することができるのです。にもかかわらず、「相続は実際に始まってから考えればいい」とお考えの方が多いのが現状です。しかし、実は相続前に確認しておかなければならないことがあるのです。この確認を怠ると、相続トラブルになってしまう確率がグッと高まります。そこで、ここでは相続が始まる前に確認しておかなかければならないポイントを4つ解説していきます。

 

 

〈ポイント1〉遺言書の有無を確認する!

遺言書

遺言書は、故人の最期のメッセージともいうべき大切なものです。そして、遺言書がある場合と遺言書がない場合とでは、その後の相続手続きも異なってくるため、遺言書の有無は相続の手続きを進める上で重要なポイントとなります。また、遺言書によって遺産の分配方法その割合を指定することができます。これは、遺産を相続する側にとっては重要な関心ごとでしょう。このように、手続きの面でも、相続する遺産の内容をあらかじめ把握する面においても、遺言書の有無はとても大切なポイントになるのです。

 

 

〈ポイント2〉自分の相続分・遺留分を確認する!

遺産の相続分・相続割合

相続がはじまる前に、自分の相続分・遺留分を確認しておく必要があります。ここでは、相続分、遺留分それぞれについて解説していきます。

 

 

自分の相続分を確認する!

遺言書がない場合、相続する側にとってみると、自分がどれだけの遺産を相続できるかということは非常に大切なポイントです。この相続できる取り分を「相続分(そうぞくぶん)」といいます。

 

実は、相続人(遺産を相続する側)がどれだけ遺産を相続できるかの目安となる割合は法律で決まっています。ここでご注意いただきたいのは、法律で定められているのはあくまでも目安であって、相続人同士が話し合った上で合意すれば、自由にその割合を変更することができるという点です。実務上はなるべく不公平が生じないように、この割合に近い割合をつかって遺産を分配することが多いようです。

 

自分の相続分を知らないと、他の相続人に不当に遺産を奪われてしまったりすることがあり、これが相続トラブルの引き金となることがあります。そのため、自分の相続分はしっかりと把握しておきましょう。

 

 

自分の遺留分を確認する!

遺産の分配方法やその割合についての指示が遺言書にある場合、原則としてその指示にしたがって遺産を分けることになります。しかし、複数人の相続人がいるのに「全財産を◯◯に譲る」内容の記載があると、他の相続人は遺産をまったく引き継ぐことができないのでしょうか?

 

 

この問題を解決するための制度が「遺留分制度(いりゅうぶんせいど)」です。「遺留分」とは、一定の相続人に保障されている、遺産を相続できる最低保証額をいいます。たとえ、遺言書で「全財産を◯◯に譲る」内容の記載があったとしても、遺留分をもっている相続人は自分の遺留分を主張し、遺産を引き継ぐことができます。

 

 

〈ポイント3〉遺産の内容を確認する!

遺産・相続財産

相続がはじまると、故人のすべての資産・負債を相続人(相続する側)が引き継ぐことになります。資産は土地や建物といった不動産、現預金や有価証券といった金融資産などを指します。一方、負債は簡単にいうと借金です。

 

 

遺産のなかに負債よりも多くの資産が含まれている場合には、その資産をつかって負債を返済してしまっても、相続人の手もとには資産が残るので大きな問題にはなりません。問題になるのは、遺産のなかに資産よりも多くの負債が含まれている場合です。この場合、資産をつかって負債を返済しようにも不足が発生することになりますから、その不足分を相続人は負担しなければなりません。相続人にとってみると、自分が借金をしたわけでもないのに借金を返済しなければならないのは納得いきませんよね。こうした場合、「相続放棄(そうぞくほうき)」という制度を利用して借金を相続しないようにすることができます。

 

 

〈ポイント4〉相続税の納税義務の有無を確認する!

相続税の納税義務

相続税は、相続の対象になる金額に応じて課税されます。また、基礎控除額と呼ばれる一定の金額までの財産には相続税は課税されません。そのため、遺産の内容を把握する段階で相続税の納税義務の有無をある程度は把握することができます。

 

 

また、相続税は原則として現金で一括して納付しなければなりません。「相続する遺産から捻出すれば問題ない」と思われるかもしれませんが、これが意外と難しいのです。なぜなら、我が国で相続の対象となる財産の半分以上が土地や建物といった不動産だからです。不動産を現金に換えるのは簡単ではありませんし、なにより時間がかかります。それに、相続した不動産に相続人が住まわれている場合などは、売却することができません。つまり、相続税を納付するには現金を準備しておく必要があり、そのためには相続税の納税義務の有無をあらかじめ把握しておく必要があるのです。

 

 

この記事のまとめ

専門家の見解をくわしく述べます。

いかがでしたか?

「相続のことを考えるのは後回し」という方が多いのが現状ですが、相続は準備が何よりも大切です。しっかりと準備し、来たるべき時に備えておきましょう。

執筆者: やさしい相続編集部