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遺産分割協議書に必要な捺印は、署名の直後に押す印だけではありません。その他にも契印・割印・捨印の押印が必要となるケースがあります。これらの押印は非常に便利なものですが、その利用にあたっては注意すべき点がいくつかあります。

そこで、ここでは契印・割印・捨印の3つの押印について、押印すべき理由とその効果や方法を解説していきます。

遺産分割協議書には実印で押印する

遺産分割協議書には実印で押印する

遺産分割の方法を相続人全員で話し合い、その全員が合意したら、遺産分割協議書の作成に移ります。遺産分割協議書は、相続人全員での合意内容を記録する一種の契約書のような書類ですから、合意した当事者である相続人全員の署名・捺印が必要となります。この捺印は相続人の実印で行わなければならず、同時に印鑑証明書の添付も必要になります。

 

遺産分割協議書に添付する印鑑証明書の詳細は「遺産分割協議書に添付すべき印鑑証明書の有効期限とその入手方法」をご参照ください。

 

 

遺産分割協議書に契印を押印する

遺産分割協議書には契印を押印する

遺産分割協議書が1ページで完結するのであれば必要ありませんが、複数ページに及ぶ場合には相続人全員の契印が必要です。

 

 

契印とは?

遺産分割協議書に押印する契印とは

契約書などの重要な文書は1ページに収まりきらないことが少なくありません。そこで、契印が必要になります。契印とは、複数ページに及ぶ書類に押印され、それらの書類がすべて同じ1つの文書であること、及びその順序で綴られていることを示すものです。契印を押印することにより、書類の一部が抜き取られたり、ページの順序が入れ替わってしまうことを防ぐことができます。

 

遺産分割協議書は、預貯金等の名義変更の手続きに必要な重要な書類ですから、その一部が抜き取られてしまうと大変です。そのため、遺産分割協議書が複数ページに及ぶ場合には契印が必要となるのです。

 

 

契印の正しい押し方

遺産分割協議書への正しい契印の押し方

契印には、署名・捺印した印と同じ実印を使用し、一部の相続人だけでなく相続人全員が押印するようにしましょう。契約印の押し方は、遺産分割協議書が製本されている場合とホチキス止め等で綴じられている場合とで異なります。

 

 

遺産分割協議書が製本されている場合の契印の押し方

遺産分割協議書が製本されている場合の契印の押し方

遺産分割協議書が製本されている場合、製本テープで固定されているため、各ページは簡単には抜き取れません。そのため、契印は裏表紙と帯にまたがるようにすればよく、すべてのページに押印する必要はありません。

 

遺産分割協議書がホチキス止め等で綴じられている場合の契印の押し方

遺産分割協議書がホチキスと辞されている場合の契印の押し方

遺産分割協議書がホチキス止め等されている場合、契印は見開きのつなぎ目の部分に押印します。この際、両ページにまたがるように押印しなければなりません。

また、この場合の契印は必ずすべてのページにしなければならない点にご注意ください。

 

 

遺産分割協議書に割印を押印する

遺産分割協議書に割印を押印する

作成する遺産分割協議書が1通だけであれば必要ありませんが、複数の遺産分割協議書を作成するのであれば相続人全員の割印が必要となります。

 

 

複数の遺産分割協議書を作成する理由

複数の遺産分割協議書を作成する理由

複数の遺産分割協議書を作成するといっても、内容が異なるものを作成するわけではありません。内容がまったく同じものを複製するのです。では、なぜ遺産分割協議書を複製するのでしょうか?

 

それは、遺産分割協議書が一種の契約書のようなものであり、内容が同じ遺産分割協議書を相続人の頭数分だけ作成することによって相続トラブルを防止するためです。相続人全員が同じ内容の遺産分割協議書を保管することで、一部の相続人が勝手にその内容を書き換えたとしてもすぐに分かりますから安心です。

 

 

割印とは?

遺産分割協議書に押印する割印とは

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遺産分割協議書をはじめ、重要な文書は複製し、関係者全員が保管することが少なくありません。そのため、それぞれが保管する文書の内容がすべて同一のものであることが保証されなければなりません。そこで割印が必要になります。

割印を押すことで、すべての文書が同じものであることが保証されるのです。

 

 

割印の正しい押し方

遺産分割協議書への割印の正しい押印の仕方

実は、割印は契印と異なり、署名・捺印の際に使用した印と同一のものでなくとも構いません。ただし、割印だけが実印でないことは明らかに不自然ですから、その他の押印と同様に割印を用いた方がよいでしょう。また、割印は契印と同様に、相続人全員の押印が必要となります。

 

割印を押す位置に決まった方式はありませんが、一般的に遺産分割協議書の上部に押印します。その際、複製した別の遺産分割協議書をずらして重ね、両方の書面にまたがるように押印します。これで割印は完了です。

 

 

遺産分割協議書に捨印を押印する

遺産分割協議書に押印すべき捨印とは

遺産分割協議書が1ページに収まりきらない場合には契印が必要であることは解説しましたが、複数ページに及ぶような長い文書になると、誤字脱字といった間違いが生じてしまうのはよくあることです。

誤りのある遺産分割協議書を訂正にする場合、基本的には相続人全員の実印による訂正印が必要になりますが、相続人全員が一堂に会する機会を再度設けることは大変です。そこで、捨印が必要になります。

 

 

捨印とは?

捨印とは?

遺産分割協議書のような重要書類に不備があるたびに、関係者全員を集めて訂正印を押してもらうことは非常に面倒な作業です。

そこで、訂正印をあらかじめ押しておくことが認められています。これが、捨印です。

 

捨印を押しておけば、遺産分割協議書に誤字脱字等の小さな誤りがあったとしても、その訂正のために相続人全員が集まらなくても大丈夫です。このように捨印は非常に便利ですが、注意しなければならない点もあります。

 

 

捨印はむやみに押してはいけない

捨印はむやみに押してはいけない

捨印によって訂正できるのは、誤字脱字程度の軽微な誤り部分だけであると一般に解釈されています。しかし、実際にどこまで訂正が可能なのかは法律で明文化されているわけではありませんから、財産の金額といった重要な部分を勝手に変更されてしまうおそれがないわけではないのです。

そのため、捨印を押すときには十分に注意しましょう。

 

 

契印・割印・捨印を上手に押すためのコツ

契印・割印・捨印を上手に押すためのコツ

契印や割印、捨印を上手く押せなければ、遺産分割協議書の訂正や書き直しが必要となるなど、面倒なことになりかねません。これらの印を上手に押すためには、紙の高さを揃えたり捺印シートを敷くなどして、書面を置く場所を平らにすることを心がけるとよいでしょう。

 

 

この記事のまとめ

遺産分割協議書に押印すべき契印・割印・捨印まとめ

いかがでしたか?

遺産分割協議書に押すのは、署名の末尾の捺印だけではありません。契印・割印・捨印を駆使して、適切に遺産分割協議書を作成しましょう。

 

「遺産分割協議書の作成が面倒だ」

「作成する時間がない」

 

などでお悩みの方は、弁護士や行政書士などの専門家を利用されることもご検討されるのがよいでしょう。

 

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執筆者: やさしい相続編集部