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相続放棄すると、生命保険の保険金を受け取れないと思っていませんか?

 

遺産をまったく引き継がない相続放棄ですが、実は、相続放棄をしても、生命保険の死亡保険金を受け取れる場合があります。

ここでは、そんな相続放棄しても生命保険の死亡保険金を受け取れる場合について、くわしく説明していきます。

そもそも相続放棄とは

相続放棄した際の生命保険の保険金の受け取りの可否について、説明する前に、相続放棄について説明します

相続が始まると、相続人は、次の3つの方法の中から相続の方法を選択しなければなりません。

 

【3つの相続の方法】

  • 単純承認
  • 限定承認
  • 相続放棄

第九百十五条
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

 

これらの相続の方法のひとつが相続放棄です。

相続放棄とは、被相続人の一切の権利・義務を引き継がない相続の方法です。

つまり、相続放棄とは、被相続人のプラスの財産も、マイナスの財産もすべて引き継がないことなのです。

 

【関連記事】相続放棄のすべて~やさしい相続マニュアル~

 

では、相続放棄をしても、被相続人の生命保険の保険金を受け取れる場合というのは、一体どのような場合なのでしょうか?

 

 

相続放棄をしても生命保険の保険金を受け取れるケース

相続放棄しても生命保険の保険金を受け取れるケース

相続で問題となる生命保険の契約には、大きく分けて次の2種類の契約があります。

 

【2種類の生命保険】

  1. 受取人が相続人となっている生命保険
  2. 受取人が被相続人となっている生命保険

 

1.受取人が相続人となっている生命保険

保険金の受取人が相続人となっている生命保険

受取人が相続人となっている生命保険とは、たとえば次のような生命保険契約です。

 

【受取人が相続人となっている生命保険の具体例】

  • 契約者:被相続人
  • 被保険者:被相続人
  • 受取人:相続人

 

この生命保険契約では、契約者が保険料を支払い、被相続人が亡くなったときに、相続人が生命保険金を受け取れるようになっています。

最近の生命保険契約では、このようなパターンの契約が多くなっています。

このような生命保険の受取人が相続人となっている保険契約では、その相続人が相続放棄しても、生命保険金を受け取ることができます

 

 

相続放棄しても生命保険を受け取れる理由

生命保険金を受け取る権利は、生命保険契約に基づく、受取人の固有の権利です。

生命保険の受取人が相続人の場合、その生命保険金は被相続人の相続財産とはなりません。受取人として指定された相続人の財産となります。

そのため、生命保険の受取人である相続人が相続放棄をしても、生命保険金を受け取ることができるのです。

 

 

2.受取人が相続人となっている生命保険

受取人が被相続人となっている生命保険

受取人が被相続人となっている生命保険とは、たとえば、次のような生命保険契約です。

 

【受取人が被相続人となっている生命保険の具体例】

  • 契約者:被相続人
  • 被保険者:被相続人
  • 受取人:被相続人

 

この生命保険契約では、契約者が保険料を支払い、被相続人が亡くなったときに、被相続人が生命保険金を受け取れるようになっています。つまり、被相続人が支払った保険料に見合う生命保険金を、自分が受け取るという内容の契約です。

しかし、生命保険金が支払われる段階では、既に被相続人はなくなっているため、もはや被相続人ご自身が受け取ることはできません。

このような生命保険の受取人が被相続人となっている保険契約では、相続人が相続放棄すると、生命保険金を受け取ることができません。

 

 

相続放棄すると生命保険を受け取れない理由

前述のように、生命保険金を受け取る権利は、生命保険契約に基づく、受取人の固有の権利です。

生命保険の受取人が被相続人の場合、その生命保険金は被相続人の相続財産となります。

相続放棄した相続人は、被相続人の相続財産の一切引き継げませんから、この場合には相続放棄した相続人は生命保険金を受け取ることができません

相続放棄した際の生命保険のまとめ

相続放棄した場合に、生命保険金を受け取れるかどうかは次のようになります。

 

生命保険の受取人が相続人の場合

⇒相続放棄した相続人は、生命保険金を受け取ることができます。

 

生命保険の受取人が被相続人の場合

⇒相続放棄した相続人は、生命保険金を受け取ることができません。

 

 

相続放棄しても相続税が課税される

生命保険の保険金は相続税の課税対象

相続放棄を選択したとしても、生命保険金を受け取ると、相続税が発生します。
生命保険金は、被相続人の相続財産ではないのに、何故でしょうか?

 

 

相続放棄しても生命保険に課税される理由

通常、相続税は、被相続人に相続財産に対して課税されます。この理屈だと、相続財産には含まれない生命保険金は、相続税の課税対象外ということになります。

しかし、生命保険金は、被相続人の死亡を原因として、相続人が経済的な利益を受け取るもので、これは通常の相続財産となんら違いはありません。

 

そこで、その共通点に着目して、相続税法上、相続人が受け取った生命保険金は「みなし相続財産」とされています。このみなし相続財産は、通常の相続財産を引き継いだ場合と同様に、相続税の課税対象とされているのです。

 

 

みなし相続財産は生命保険だけではない

生命保険は生命保険金だけではありません。
代表的なみなし相続財産には、次のようなものがあります。

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【代表的なみなし相続財産】

  1. 生命保険金
  2. 退職手当金
  3. 生命保険契約に関する権利
  4. 定期金に関する権利
  5. 保証期間附定期金に関する権利
  6. 契約に基づかない定期金に関する権利

 

相続財産ではないと思っていても、実はみなし相続財産に該当し、相続税が発生することがありますから、お悩みの場合は税理士にご相談されるのがよいでしょう。

 

 

生命保険には相続税の非課税枠が用意されている

相続税には、生命保険の非課税枠がある

生命保険金は相続税の課税対象になりますが、通常の相続財産と同様に課税されるわけではありません。一定の金額までが非課税となる、軽減措置が設けられています。

 

 

生命保険に非課税枠がある理由

生命保険に非課税枠は、主に次の2つの理由から設けられています。

 

【非課税枠が設けられた理由】

  1. 生命保険契約を通じた貯蓄の増進
  2. 相続人の生活の安定

 

1.生命保険を通じた貯蓄の増進

最近では掛け捨て型の保険も増えてきていますが、依然として生命保険は積み立て型が主流です。

 

積み立て型の生命保険は、銀行に預金することと同じです。そのため、政策的な見地から、生命保険に一定の非課税枠を設けることで、生命保険を通じた貯蓄を推奨しているのです。

 

2.相続人の生活の安定

生命保険は、被相続人の死後に、ご遺族の生活の安定を願って契約されるのが通常です。それなのに、その生命保険に多額の相続税が課税されるのでは、本末顛倒です。

 

そこで、生命保険に多額の相続税が課税されないように、一定の非課税枠が設けられているのです。

 

 

生命保険の非課税枠の計算方法

生命保険の非課税枠の計算方法

生命保険金の非課税枠は、次の算式により計算されます。

 

非課税枠=500万円×法定相続人の数

 

法定相続人の数とは

生命保険の非課税枠を計算する際に用いられる「法定相続人の数」は、民法上の「法定相続人の数」と、次の点で異なります。

 

【法定相続人の数の相違点】

  1. 相続放棄した相続人も含めて計算する
  2. 養子の数には制限がある

 

1.相続放棄した相続人も含めて計算する

民法上、相続放棄した相続人は、最初から相続人でなかったものとして取り扱われます。
しかし、生命保険の非課税枠を計算する際に用いられる「法定相続人の数」には、相続放棄した相続人も含めることになっています。

 

 

2.養子の数には制限がある

民法上、養子の数に制限はありません。
しかし、生命保険の非課税枠を計算する際に用いられる「法定相続人の数」に含められる養子の数には、次のような制限があります。

 

  • 被相続人に実子がいる場合:1人
  • 被相続人に実子がいない場合:2人

このように相続税を計算する上で養子の数に制限が設けられているのは、養子の数を不当に増やすことで相続税の負担を減らすという、租税回避行為を防止するためです。

 

 

要注意!相続放棄した相続人には生命保険の非課税枠がない

相続放棄した相続人には、生命保険の非課税枠は適用されない

相続放棄した相続人には、生命保険の非課税枠の適用はありません。

非課税枠の計算の際には、相続放棄した相続人も含めて計算するのに、おかしいと思われるでしょう。これには次のような理由があるのです。

 

 

相続放棄すると、生命保険の非課税枠が使えない理由

生命保険の非課税枠が設けられた理由は、被相続人の死後に、多額の相続税が課税されることにより、相続人の生活が困窮してしまうことを防ぐことにあります。

そのため、相続放棄した相続人は、そもそも相続財産の引き継ぎを放棄してしまうわけですから、保護する理由に乏しいと法律上は判断されるわけです。

 

 

この記事のまとめ

相続放棄しても生命保険の保険金を受けとることができるかどうかに関する専門家の見解

いかがでしたか?

相続放棄した相続人も、生命保険金を受け取れる場合があります。

「相続放棄したんだから、生命保険金を受け取ってはいけない」

という先入観に惑わされないように、知識をしっかりと蓄えておきましょう。

 

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