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相続放棄の手続きは、大変長い道のりです。

相続放棄をすると決断しても、いざ手続きを行うとなると

 

「どうすればよいかわからない・・・」

 

と途方に暮れてしまうことも少なくないのではないでしょうか?

 

そこで、ここでは、相続放棄の手続きの流れと必要となる書類、相続放棄にかかる費用をくわしく解説していきます。

そもそも相続放棄とは?

単純承認・限定承認・相続放棄の3つの相続の方法のうち、相続放棄を解説

相続が始まると、相続人は相続の方法を選択しなければなりません。

選択できる相続の方法は、単純承認限定承認相続放棄の3つです。

 

【相続の方法】

  • 単純承認
  • 限定承認
  • 相続放棄

 

単純承認・限定承認は、いずれも相続財産を引き継ぐ方法です。

 

一方、相続放棄は、相続財産を全く引き継がない相続の方法です。

第九百十五条本文
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

 

【関連記事】相続放棄のすべて – やさしい相続マニュアル

 

 

相続放棄の効果

相続放棄の効果

相続放棄を選択すると、その相続人は最初から相続人でなかったものとみなされます。

第九百三十九条
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

そのため、相続放棄を選択した相続人は、相続財産を引き継がないだけでなく、代襲相続も発生しません

 

【関連記事】相続放棄をすると代襲相続できない?~やさしい相続マニュアル~

 

 

相続放棄が選択される2つのケース

相続財産が借金ばかりのケースと一部の相続人に遺産を集中させたいケースで相続放棄が利用される

相続放棄を選択した相続人は、相続財産の一切を引き継ぎません。

 

そのため、相続放棄は主に、相続財産が借金ばかりのケースや、一部の相続人に相続財産を集中させたいケースで選択されます。

 

【相続放棄が選択される2つのケース】

  • 相続財産が借金ばかりのケース
  • 一部の相続人に相続財産を集中させたいケース

 

 

相続財産が借金ばかりのケース

相続財産が借金ばかりのケースで相続放棄が利用される

通常の相続では(単純承認を選択した場合)、相続人は被相続人の相続財産をそっくりそのまま引き継ぎます。

 

この引き継ぎの対象となる相続財産は、現金や不動産といったプラスの財産だけではありません。借金や連帯保証人の地位といったマイナスの相続財産も引き継いでしまいます

 

【通常の相続(単純承認)で引き継ぐ財産】

  • プラスの財産:現金や預金、不動産など
  • マイナスの財産:借金や連帯保証人の地位など

 

 

マイナスの財産がプラスの財産よりも多いと問題

マイナスの財産がプラスの財産よりも多い場合に相続放棄が問題になる

一般的に、マイナスの相続財産がプラスの財産よりも少ない場合、相続放棄は問題になりません。それは、プラスの財産をマイナスの財産の返済などに充てれば、相続人が自らの財産から弁済する必要はないためです。

 

相続放棄が問題となるのは、マイナスの相続財産がプラスの相続財産よりも多い場合です。この場合、プラスの相続財産をすべて返済などに充てたところで、マイナスの財産は残ってしまいます。そうすると、残りのマイナスの財産は、相続人の自らの財産から返済しなければなりません。

 

身に覚えのない借金を相続により背負ってしまうーこのような事態を避けるために、相続放棄を選択するのです。

 

 

一部の相続人に相続財産を集中させたいケース

一部の相続人に遺産を集中させたいケースで相続放棄が利用される

一部の相続人に相続財産を集中させたい場合にも、相続放棄が利用されることがあります。

 

たとえば、故人が事業を営んでいて、その事業を相続人の1人が引き継ぐケースを考えるとわかりやすいでしょう。この場合、複数の相続人が財産を相続すると、事業用の財産が分散し、事業の継続が困難になってしまいます。

 

そこで、事業を引き継がない他の相続人が相続放棄をすることにより、事業用の財産を分散させることなく、事業を円滑に引き継ぐことができるのです。

 

 

遺産分割協議でも同様の効果を得られる

相続放棄と同様の効果は、遺産分割協議でも得られる

しかし、一部の相続人に相続財産を集中させたい場合には、通常は相続放棄以外の方法が用いられます。その方法とは、相続人全員が話し合い、財産を一部の相続人が相続するように合意する方法です。

 

実は、誰がどれだけの遺産を相続するのかは、相続人全員の話し合いにより自由に決めることができます。

第九百六条
遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。

第九百七条
共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。

そのため、相続人全員の合意が得られるのであれば、わざわざ相続放棄をしなくても、一部の相続人に財産を集中させることができるのです。

 

【関連記事】遺産分割・遺産分割協議のすべて-やさしい相続マニュアル

 

 

相続放棄の際の必要書類

相続放棄の際に必要となる書類

ここでは、相続放棄の実際の手続きに必要な書類を説明していきます。

必要となる書類は、誰が相続放棄をするか(誰が申述人なのか)によって異なりますからご注意ください

 

 

共通して必要な書類

誰が相続放棄をする場合でも、共通して必要な書類は次の3つです。

 

  1. 相続放棄の申述書
  2. 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  3. 申述人の戸籍謄本

 

申述人別の必要書類

相続放棄の申述の際の必要書類は、申述人によって異なります。

ここでは、申述人別の必要書類をくわしく説明していきます。

 

〈ケース1〉被相続人の配偶者が申述する場合

  • 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本

 

〈ケース2〉被相続人の子または孫が申述する場合

  • 被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本
  • 被代襲者(配偶者または子)の死亡記載のある戸籍謄本

 

〈ケース3〉被相続人の親または祖父母が申述する場合

  • 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
  • 配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
  • 被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本

 

〈ケース4〉兄弟姉妹または甥・姪が申述する場合

  • 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
  • 配偶者(または子)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本
  • 被相続人の親(父・母)の死亡記載のある戸籍謄本
  • 兄弟姉妹の死亡の記載のある戸籍謄本(死亡している場合)

 

 

相続放棄の手続きの流れ

相続放棄の手続きの流れを説明

相続放棄の手続きは、次のような流れで進めていきます。

 

【相続手続きの流れ】

  1. 相続財産を調査する
  2. 相続放棄をするかどうか決断する
  3. 管轄の家庭裁判所を調べる
  4. 必要書類を集める
  5. 家庭裁判所に申述する
  6. 照会書に必要事項を記入して返送する
  7. 相続放棄の申述受理通知書を入手する
  8. 必要なら申述受理証明書を入手する

 

 

1.相続財産を調査する

相続財産の調査方法を種類ごとに説明します。

相続放棄をするかどうかを決断するにあたって、まずは放棄の対象となる相続財産を調べる必要があります。

第九百十五条
相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。

相続放棄を決断されている方も、相続財産の調査の結果、もしかすると相続放棄しなくてもよいかもしれませんから、今一度調べてみましょう。

 

 

相続財産とは?

相続放棄の対象となる相続財産を説明していきます。

相続財産とは、いわゆる遺産のことで、被相続人が遺した財産のうち、相続人が引き継ぐ対象となる財産を指します。

 

この相続財産は、現金預金・土地や家屋などの不動産・株式や公社債信託などの有価証券といったプラスの財産だけではありません。借金・連帯保証人の地位・未払いの税金や医療費などのマイナスの財産も含まれるのです。

 

 

相続財産に含まれない財産相続財産に含まれない財産

被相続人の財産は、基本的にはすべて相続財産になりますが、例外的に相続財産に含まれないものがあります。

 

その代表的なものとして、一身専属の権利義務生命保険金死亡退職金祭祀財産に関する権利義務の4つがあります。

 

【相続財産ではない財産】

  1. 一身専属の権利義務
  2. 生命保険金
  3. 死亡退職金
  4. 祭祀財産に関する権利義務

 

 

〈相続財産ではない財産その1〉一身専属の権利義務

一身専属の権利・義務は相続財産ではない

一身専属の権利義務は相続財産ではなく、相続の対象にはなりません。

第八百九十六条
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない

一身専属の権利義務とは、被相続人その人にしか属さない権利や義務をいいます。

 

たとえば、医師免許などの資格は、取得者その人にしか属さず、相続されることはありません。その他にも、親権や生活保護受給資格なども一身専属の権利義務に含まれるため、相続財産にはなりません。

 

【関連記事】相続財産のすべて-やさしい相続マニュアル

 

 

〈相続財産ではない財産その2〉生命保険金

生命保険の受取金は相続財産でないため、相続放棄をしても受け取ることができる場合がある

保険金の受取人が相続人となっている生命保険金は、相続財産ではなく、相続の対象にはなりません。

これは、生命保険金を受け取る権利が、受取人固有の権利であり、相続人の権利となるためです。

 

ここでご注意いただきたいのは、生命保険金は相続の対象にはなりませんが、「みなし相続財産」として、相続税の課税対象に含まれるということです。

 

【関連記事】相続放棄しても生命保険の保険金は受け取れる-やさしい相続マニュアル

 

 

〈相続財産ではない財産その3〉死亡退職金

生命保険金と同様に、被相続人の死亡退職金も相続財産にはならず、相続の対象にはなりません。

 

 

〈相続財産ではない財産その4〉祭祀財産に関する権利義務

祭祀財産に関する権利義務は相続財産に含まれない

祭祀財産に関する権利義務は、相続財産にはなりません。ただし、祖先の祭祀を主催すべき者が引き継ぐことになります。

 

また、被相続人が遺言書などにより、祭祀財産を引き継ぐ者を指定している場合には、そこで指定された者が引き継ぐことになります。指定がない場合には家庭裁判所の判断を仰ぐことになります。

第八百九十七条
系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

 

遺言書による祭祀財産承継者の指定方法については「遺言書のすべて-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

相続財産の調査方法

種類によって異なる相続財産の調査方法を解説

相続財産の調査といっても、その調査方法は相続財産の種類ごとに異なります

たとえば、預貯金と不動産では全く調査方法が異なることは、容易に想像できるでしょう。

 

そこで、ここでは、相続財産の種類ごとにその調査方法をくわしく説明していきます。

 

【相続財産の種類】

  • 預貯金
  • 不動産
  • 有価証券
  • 借金

 

 

預貯金の調査方法

相続財産の1つである預貯金の調査方法

預貯金の調査方法というと、なんだか簡単そうに思われるかもしれませんが、実は預貯金を漏れなく調査するのはなかなか骨が折れる作業です。

 

預貯金は通常、次の3つの手段を用いて調査します。

 

【預貯金の調査に有効な手段】

  1. 通帳・キャッシュカードの捜索
  2. 金融機関からの記念品などの捜索
  3. 金融機関への残高確認

 

 

〈預貯金の調査方法その1〉通帳などの捜索

預貯金の調査は、まず通帳やキャッシュカードを探すことから始まります。

一般的に、通帳はご自宅の金庫に、キャッシュカードはお財布に保管されているケースが多いでしょう。

 

ただし、ご自宅で発見された通帳やキャッシュカードに紐づく預金口座がすべてではないケースもありますから、注意が必要です。

 

 

〈預貯金の調査方法その2〉金融機関からの記念品などの捜索

通帳やキャッシュカードが見つからない場合、金融機関からの郵便物や記念品を捜索することも有効な手段の1つです。

たとえば、金融機関から配られる、広告付きのポケットティッシュなどを手掛かりに、預金口座が発見されるケースもあります。

 

〈預貯金の調査方法その3〉金融機関への残高確認

金融機関への残高確認も有効な手段になり得ます。

1つの金融機関に複数の口座を保有されているケースも少なくありません。

このような場合に、金融機関に残高確認を行うことで、発見済みの預金口座の他にも、預金口座が発見されることがあります。

 

不動産の調査方法

相続財産の1つである不動産の調査方法

不動産といっても、その種類は様々です。

ご自宅の家屋はもちろんのこと、その土地や田畑、賃貸用のマンションなども不動産に含まれます。

 

いずれの不動産であっても、まず確認すべきなのは、不動産の権利関係と不動産の価値の2つです。

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【不動産の調査で確認すべきこと】

  1. 不動産の権利関係
  2. 不動産の価値

 

不動産の権利関係の調査

 

不動産の権利関係の調査方法

みなさんのご両親のご自宅の名義人は、誰になっているかご存知ですか?

 

「父親の名義になっているはず・・・」

「たぶん、祖父母の名義のまま・・・」

 

このように曖昧な方が多いのではないでしょうか。

不動産の権利関係は、預金などの身近なものではありませんから、普段の生活で意識することは少ないでしょう。しかし、相続放棄を検討する際には、その権利関係を確認する必要があります。

 

不動産の権利関係の調査は、一般的に次の方法で行います。

 

  • ご自宅での不動産関係書類の捜索
  • 法務局での権利書や名寄帳の検索

 

不動産の権利関係の調査方法は「【決定版】相続の流れがすべてわかる「やさしい相続マニュアル」」でくわしく解説していますので、ご参照ください。

 

 

不動産の価値の調査

不動産の価値の調査方法

不動産の価値といっても、その内容は様々です。売却した時の換金価値だけではありません。

たとえば、被相続人に自宅家屋や土地がある場合、被相続人の死後に、相続人がそのご自宅に住み続けられることも、不動産の価値といえるでしょう。多少の借金を相続することになっても、ご自宅に住み続けられるのであれば、相続放棄をしなくてもよいかもしれません。

 

このように、不動産には用途によって、さまざまな価値が存在しますから、相続人にとっての価値をきちんと見極めることが大切です。

 

 

有価証券の調査方法

相続財産の1つである有価証券の調査方法

有価証券には、株式や社債、投資信託などのさまざまな金融資産が含まれています。

上場会社株式、公社債、投資信託は、預貯金と同じようにご自宅や金融機関を捜索します。ご自宅で保有形跡を探し出し、金融機関へ照会するのです。

 

被相続人が、非公開のオーナー企業の社長や大口株主である場合には、株主名簿を確認しましょう。会社の名前や住所を法務局で照会することで、会社の存在も確認することができます。

 

 

借金の調査方法

相続財産1つである借金の調査方法

財産に借金が含まれていることを調べるには、まずはご自宅の金庫などで賃貸借契約書を捜索しましょう。

 

賃貸借契約書を探す他に、郵便物を調べることも有効です。借金の催促状などの書類が郵便物に交じっている可能性があるためです。

 

また、未納付となっている所得税や住民税などの税金がある可能性もありますから、未納付となっている税金がないか、地域の税務署に確認することも重要です。

 

 

2.相続放棄をするかどうか決断する

単純承認・限定承認・相続放棄の3つの相続の方法のうち、相続放棄を選択・決断する

相続財産の調査が終わったら、次はその結果を踏まえて相続放棄をするかどうか決断します。つまり、相続の方法を選択するのです。

 

相続の方法には、単純承認・限定承認・相続放棄の3つの方法があり、この3つの中から1つを選択することになります。

 

【相続の3つの方法】

  • 単純承認
  • 限定承認
  • 相続放棄

 

 

3.管轄の家庭裁判所を調べる

相続放棄の申述先である家庭裁判所を調べる

相続放棄をすることが決まったら、次は管轄の裁判所を探しましょう。これは、相続放棄の申し立ては、裁判所に対して行う必要があるためです。

第九百三十八条
相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

相続放棄の申述先となる裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

以下のリンクから家庭裁判所を検索ができますから、ご利用ください。

 

家庭裁判所を検索する

 

 

4.必要書類を集める

相続放棄に必要な書類を収集する

必要書類は、2.相続放棄の際の必要書類で説明しました。

相続放棄の手続きに必要な書類は多岐にわたり、その収集には時間がかかりますから、早めに済ませておきましょう。

 

 

5.家庭裁判所に申述する

管轄の家庭裁判所に対して、相続放棄の申述を行う

相続放棄の申述は、家庭裁判所に申述することにより行います。

第九百三十八条
相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

 

 

相続放棄の申述書の入手方法と記入例

相続放棄の申述書の入手先・記入例は次のリンクからダウンロードできます。

申述人が20歳以上か20歳未満かで申述書の内容が異なりますから、ご注意ください。

 

 

 

6.相続放棄の申述書の提出

家庭裁判所への相続放棄の申述書の提出

相続放棄の申述書を記入し終えたら、他の必要書類とともに、家庭裁判所に提出しましょう。

家庭裁判所への提出方法には、直接提出する方法と郵送で提出する方法の2種類があります。

 

【申述書などの提出方法】

  1. 直接提出する方法
  2. 郵送で提出する方法

 

相続放棄の申述書を直接提出する方法

相続放棄の申述書・必要書類を直接裁判所に提出する方法

これは、相続放棄の申述人が直接家庭裁判所に行って、書類を提出する方法です。

 

郵送での提出ですと、紛失のリスクがありますが、申述人が直接提出すればその心配はありません。また、家庭裁判所の担当者に書類の不足等がないかを確認することもできますから、もし書類に不足等があったとしても、その場で迅速に対応することができます。

 

 

相続放棄の申述書を郵送で提出する方法

相続放棄の申述書・必要書類を裁判所に郵送で提出する方法

お仕事などの都合で、家庭裁判所に直接出向いて提出することが難しい場合は、申述書を郵送で提出することもできます。ただし、その場合は紛失のリスクがありますから、書留郵便を使って記録をとるようにしましょう。

また、郵送で提出すると、もしも書類に不足等があっても、すぐには対応できず、その修正に時間がかかってしまうことにはご注意ください。

 

7.照会書に必要事項を記入して返送する

相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出すると、1週間から10日ほどで相続放棄の照会書がご自宅に郵送されてきます。

この照会書に必要事項を記入の上、返送すると次の手続きに進みます。

 

相続放棄の照会書とは?

相続放棄の照会書とは、相続放棄の申述人の真意を確認するための書類です。

照会書には、いくつかの質問がありますので、それに回答する形で記入していくことになります。

 

8.相続放棄の申述受理通知書を入手する

相続放棄の申述が家庭裁判所に受理されると、相続放棄の照会書を返送してから更に1週間から10日ほどで、ご自宅に相続放棄の申述受理通知書が郵送されてきます。

 

相続放棄の申述受理通知書とは?

相続放棄の申述受理通知書とは、家庭裁判所が相続放棄の申述を受理したことを、申述人に通知する書面をいいます。

この相続放棄の受理申述書を入手すれば、相続放棄の手続きは完了したことになります。

 

相続放棄の申述受理通知書のくわしい解説は「相続放棄の手続きで受け取るべき「申述受理通知書」と「申述受理証明書」とは-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

9.必要なら相続放棄の申述受理証明書を入手する

ほとんどのケースでは、相続放棄の申述受理証明書を入手すれば、相続放棄後の債権者などへの対応には困ることはありません。しかし、場合によっては、相続放棄の申述受理証明書の提出が求められることがあります。

そのため、必要な場合には、相続放棄の申述受理証明書も入手するようにしましょう。

 

相続放棄の申述受理証明書の入手方法などのくわしい解説は「相続放棄の手続きで受け取るべき「申述受理通知書」と「申述受理証明書」とは-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

相続放棄の手続きにかかる費用

相続放棄の手続きにかかる費用

相続放棄にかかる費用は次のとおりです。

  • 収入印紙800円分(申述人1人につき)
  • 連絡用の郵便切手(申述先の家庭裁判所よって異なります)
  • 相続放棄の申述受理証明書(後述)を発行する場合は150円
  • その他必要な戸籍等の発行手数料

 

 

相続放棄の際の注意点

相続放棄の際に注意すべきポイント

ここまで、相続放棄の手続きの流れを解説してきましたが、相続放棄の手続きには絶対に注意しなければならないルールがいくつか存在します。

ここでは、これらのルールについてくわしく説明していきます。

 

 

相続放棄の手続きは3ヶ月以内に!

相続放棄の手続きは相続の開始から3か月以内に行わなければ、相続放棄をすることができなくなる

ここまで説明してきたように、相続放棄に必要な手続きや書類は非常に多く、一朝一夕で終わるようなものでは到底ありません。

 

しかし、だからといって、悠長に構えてよいものでもありません。

 

なぜなら、相続放棄の手続きには、守らなければならない期限があるためです。

 

 

相続放棄の手続きの期限とは?

相続放棄の期限(熟慮期間)とは

相続放棄の手続きは、自己のために相続が始まったことを知ってから3ヶ月以内に行う必要があります。

第九百十五条本文
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。

この期限を超えてしまうと、相続放棄ができなくなってしまいますから、注意が必要です。

 

相続放棄の期限のくわしい解説は「相続放棄の期限とは?相続放棄の手続きには期限がある-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

遺産を処分すると相続放棄できない!?

遺産を処分すると、相続放棄できなくなる

相続放棄を選択するのであれば、遺産、つまり相続財産を処分してはいけません。

もしも処分してしまうと、相続放棄を選択できなくなることがあります。

第九百二十一条
次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。

遺産の処分と相続放棄のくわしい解説は「相続放棄の際に注意すべき6つのポイント-やさしい相続マニュアル

」をご参照ください。

 

 

被相続人の生前に相続放棄はできない

相続放棄は、相続が開始してから、つまり被相続人が亡くなってから手続きをしなければなりません

つまり、被相続人の生前から相続放棄をしようとしても、それはできないということです。

 

【関連記事】相続放棄の際に注意すべき6つのポイント-やさしい相続マニュアル

 

 

相続順位が上の相続人が相続放棄をしてからでないと手続きできない

相続放棄の順位が上の相続人が相続放棄をしない限り、相続放棄の手続きを行うことはできない

上の相続順位の相続人がまだ相続放棄をしていない場合、それよりも下の順位の相続人(ここではまだ相続人ではない)は、相続放棄の手続きをすることができません

 

「上の順位の相続人が相続放棄するのは明らかなのだから、相続放棄してもいいじゃないか」

 

と思われるかもしれませんが、まだ相続人でない方が相続放棄をするというのは法律上認められています。

しかし、上位の相続人が相続放棄をして、いずれ相続人となった場合に備えて、相続放棄の書類を準備しておくことはできますから、事前にしっかりと準備しておきましょう。

 

相続順位のくわしい解説は「相続人・相続順位・相続割合のすべて-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

基本的に相続放棄は取消できない

一度相続放棄の申述が家庭裁判所に受理されると、基本的には相続放棄を取消できません。

一度相続放棄の申述が受理されてしまうと、それを撤回したり取消したりすることは基本的にできません

そのため、相続放棄をするかどうかは、慎重に検討するようにしましょう。

 

相続放棄の取消のくわしい解説は「相続放棄を取消・撤回できる6つの条件と手続きとは-やさしい相続マニュアル」をご参照ください。

 

 

この記事のまとめ

相続放棄の手続きの流れと必要書類・費用に関する専門家の見解

いかがでしたか?

相続放棄の手続きには、さまざまな書類が必要となります。また、手続きも一朝一夕に完了するような簡単なものではありません。

 

そのため、相続放棄をご検討されている方は、同時に弁護士や行政書士といった専門家へ依頼することも同時にご検討されてはいかかでしょうか?

 

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執筆者: やさしい相続編集部