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年間に15万件も利用される相続放棄ですが、相続人全員が相続放棄したら遺産(借金も含む)はどこへ行くのでしょうか?そして、相続放棄をした相続人は、遺産の管理などをしなくてもよいのでしょうか?

 

ここでは、相続放棄のあらましとともに、相続人全員が相続放棄した際の遺産の行方や相続人の義務などについてくわしく解説していきます。

そもそも相続放棄とは?

そもそも相続放棄とはどのような手続きか

遺産相続が始まると、相続人は遺産を相続します。しかし、相続人が相続放棄を選択すると、その相続人ははじめから相続人でなかったものとみなされ、遺産を相続することはありません。

第八百九十六条
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。
第九百三十九条
相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。

そのため、相続放棄は、遺産に借金ばかりが含まれているケースや、一部の相続人に遺産を集中させたいケースに選択される相続の方法です。

 

たとえば、Aさんのお父さん(被相続人)が100万円の現金と1,000万円の借金を遺して亡くなったとします。この場合、相続人であるAさんは、何もしなければ100万円の現金と1,000万円の借金のどちらも相続します。そうすると、Aさんは相続した100万円の現金を使って借金を返済したとしても、残り900万円はAさんの自腹で返済しなければなりません。

自分が借りてもしない借金を返済しなければならない―相続では往々にしてこのような不条理なことが起きるのです。

 

そこで相続放棄が選択されます。Aさんが相続放棄を選択すると、Aさんは100万円の現金を相続できなくなりますが、その代わりに1,000万円の借金を相続することもなくなります。

 

相続人の全員が相続放棄するための手続き

相続人全員が相続放棄をするための手続き

相続人の全員が相続放棄をするといっても、相続放棄の手続きそのものは1人で手続きをする場合と異なることはありません。しかし、相続人が相続放棄をすると、次の順位の法定相続人が相続人となりますが、繰り上がって相続人となるまでは、その法定相続人は相続放棄の手続きを行うことができません

 

そのため、相続人の全員が相続放棄を行う際には、相続順位が上の相続人が相続放棄の手続きを完了させてから、次の相続順位の法定相続人が相続放棄をするようにしましょう。

 

相続順位に関するくわしい解説は「相続人のすべて~やさしい相続マニュアル~」をご参照ください。

 

相続人全員が相続放棄したら、遺産はどうなる?

相続人全員が相続放棄したら遺産はどうなる?

相続放棄をした相続人は、最初から相続人でなかったものとみなされます。では、相続人全員が相続放棄したら、その遺産はどうなるのでしょう?また、遺産に含まれる借金の債権者は、誰にも返済を請求することができず、泣き寝入りするしかないのでしょうか?

 

相続財産管理人が選任される

相続人の全員が相続放棄すると、相続財産管理人が選任されることがあります。相続財産管理人は、遺産(相続財産)の管理や相続人の捜索、遺産から必要な支払いなどを行います。このように相続財産管理人を選任することで、借金の債権者は弁済を受けることができるのです。

 

ただし、相続財産管理人は必ずしも選任されるものではありません。たとえば、遺産に借金しかない場合、債権者は相続財産管理人を選任したところで弁済を受けられませんから、相続財産管理人を選任する意味はありません。遺産からすべての支払いを完了し、相続財産管理人への報酬の支払いを終えてもなお遺産がある場合、その遺産は国庫に納められることになります。

 

相続財産管理人の選任の方法

相続財産管理人の選任といっても、何もしないのに自動的に選任されるわけではありません。その選任には一定の手続きが必要になります。

 

相続財産管理人の選任の申立人

相続財産管理人は、家庭裁判所での手続きにより選任されます。しかし、相続財産管理人の選任の申立は、誰でもできるものではありません。申立てができるのは、被相続人の債権者等の一定の利害関係人、及び検察官に限られています。

【申立人となれる人】

  • 利害関係人(被相続人の債権者,特定遺贈を受けた者,特別縁故者など)
  • 検察官

 

相続財産管理人の選任の申立先

申立先となる家庭裁判所も、全国のどの家庭裁判所でもよいわけではありません。被相続人の最後の住所地の家庭裁判所でのみ手続きを行うことができます。

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【申立先】

被相続人の最後の住所地の家庭裁判所

 

なお、全国の家庭裁判所は下記のリンクから検索できますので、ぜひご活用ください。

家庭裁判所の検索

 

相続財産管理人の選任に必要な費用

相続財産管理人の選任の申立に必要な費用は次のとおりです。

  • 収入印紙800円分
  • 連絡用の郵便切手(申立先の家庭裁判所にご確認ください)
  • 官報公告料3775円(家庭裁判所の指示があってから納めてください。)

 

相続財産管理人の選任の申立に必要な書類

相続財産管理人の選任の申立には様々な書類が必要となり、お仕事などで平日の日中にお時間をとれない方は弁護士などの専門家に手続きを依頼してしまうのもよいかもしれません。

 

<必要な書類>

  • 申立書(申立書/記入例
  • 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいる場合、その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の兄弟姉妹で死亡している方がいる場合、その兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 代襲者としての甥・姪で死亡している方がいる場合、その甥または姪の死亡の記載がある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の住民票除票又は戸籍附票
  • 財産を証する資料(不動産登記事項証明書(未登記の場合は固定資産評価証明書)、預貯金及び有価証券の残高が分かる書類(通帳写し、残高証明書等)等)
  • 利害関係人からの申立ての場合、利害関係を証する資料(戸籍謄本(全部事項証明書)、金銭消費貸借契約書写し等)
  • 財産管理人の候補者がある場合にはその住民票又は戸籍附票

 

相続人全員が相続放棄をした場合のまとめ

相続人全員が相続放棄をした場合のまとめ

いかがでしたか?

相続人全員が相続放棄をすると、遺産は相続財産管理人によって弁済等がなされた後、国庫に納められることになります。

相続放棄は遺産を相続しないための大切な手続きです。しかし、一刻も早く手続きを完了しなければ、相続放棄できなくなってしまいますから、早め早めに取り掛かるようにしましょう。

 

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執筆者: やさしい相続編集部