大切なご家族が亡くなられた時の悲しみは、多くの方が避けて通れないものです。さまざまな思い出を共に紡いでこられた方が亡くなられたのですから、ゆっくりと時間をかけて気持ちの整理をつけたいですよね。残念ながら、遺族には期限付きで手続きや整理しなければならないことがたくさんあり、葬儀の手配などで忙しい中では、うっかり忘れてしまいかねません。

 

ここでは、ご家族が亡くなられた時に必要な手続きを解説します。 ひとととりの知識をつけておくことで、いざという時に落ち着いて対処することができます。ここで挙げる手続きはどれも非常に大切なものですから、着実におさえておきましょう。

〈ステップ1〉死亡診断書・死体検案書の受け取りと提出

死亡診断書・死亡届

ご家族が亡くなられた時に、まず最初に行うべき手続きは、死亡診断書(しぼうしんだんしょ)、または死体検案書(したいけんあんしょ)を受け取ることです。 これらの書類を受け取ることが、ここから始まる手続きの最初の一歩になります。

 

 

死亡診断書の受け取り

多くの場合、ご遺族の方が受け取られるのは死亡診断書でしょう。

 

 

死亡診断書とは?

「死亡診断書」とは、人が亡くなったことを証明するために交付される書類をいいます。死亡診断書は通常、「死亡届(しぼうとどけ)」と合わせて1枚の用紙に記載されています。

 

 

 

死亡診断書を受け取るには?

通常、死亡診断書は継続的に診療中であった故人の臨終に立ち会った医師が、ご遺族に対して交付します。 病院でなくご自宅で医師が臨終に立ち会った場合でも交付されます。

 

 

死体検案書の受け取り

死亡診断書でなく、死体検案書を受け取るケースもあります。

 

 

死体検案書とは?

「死体検案書」は、故人が継続的に診療中であった病気などで亡くなられた場所「以外」に、人が亡くなったことを証明するために交付される書類です。 たとえば、故人が交通事故などの不慮の事故によって亡くなられた場合に、死体検案書が交付されます。 また、死亡診断書と同様に、死体検案書も死亡届と合わせて1枚の用紙に記載されています。

 

 

死体検案書を受け取るには?

死亡診断書と同様に、死体検案書も医師によって交付されます。

 

 

火葬許可申請書と死亡届の提出

死亡届は、死亡診断書(または死体検案書)と共に市区町村役場に提出しなければなりません。 ここで、もう一つ、これらの書類と同時に提出しなければならない書類があります。それは「火葬許可申請書(かそうきょかしんせいしょ)」です。

 

 

 

火埋葬許可申請書と死亡届に必要な事項を記入し、市区町村役場に提出すると、「火葬許可証(かそうきょかしょう)」という書類が交付されます。 この火葬許可証は、その名の通り、火葬が許可されたことを証明する書類です。火葬許可証がないと、ご遺体を火葬することはできません。 なお、市区町村役場への死亡届の提出は24時間365日可能となっており、通常の窓口業務の営業時間外でも受付を行っています。 もっとも、営業時間外の受付は、市区町村役場の警備員の方に書類を預けることになるのが通常です。

 

 

死亡届の提出期限

死亡届は、相続の開始(被相続人の死亡)から7日以内に市区町村役場に提出しなければなりません。

 

 

わからないことは葬儀会社に聞いてみる

ここまでの手続きは、故人が亡くなってからすぐに行う必要があるものばかりです。ご遺族は気持ちの整理がついていない時期で、ご不安でしょう。そんなときは、葬儀会社の担当者に相談してみましょう。葬儀会社の担当者は、年間にこうした案件を何件も担当しており、ご遺族の不安の種も熟知しています。つまり、その道のプロなのです。 そのため、手続きに関してわからないことや不安なことがあれば、担当者に相談してみましょう。きっと力になってくれるはずです。

 

 

ここまでのまとめ

  • 死亡診断書または死体検案書の受け取りは、相続手続きの最初の1歩です
  • 死亡届の提出には期限があります
  • わからないことや不安なことは葬儀会社の担当者に相談してみてください

 

 

〈ステップ2〉健康保険の資格喪失届を提出する

健康保険証

みなさんも健康保険証はお持ちかと思いますが、この健康保険証は被保険者が亡くなると使えなくなってしまうことはご存知でしょうか? 健康保険証は被保険者本人しか使えないため、考えてみると当然かもしれませんね。 そして、この健康保険証は資格喪失のための手続きをした上で、返却しなければなりません。 そこで、ここではその手続きを見ていきましょう。

 

 

加入していた保険ごとに手続きが異なる

国民健康保険や厚生年金保険といった様々な保険がありますが、故人が加入されていた保険によって手続きが異なります。

 

 

故人が国民健康保険に加入されていた場合

故人が国民健康保険に加入されていた場合、「国民健康保険資格喪失届(こくみんけんこうほけんしかくそうしつとどけ)」を提出し、それに併せて健康保険証を返却します。

 

 

喪失届の提出先・健康保険証の返却先

喪失届の提出先及び健康保険証の返却先は、いずれも故人がお住まいだった市区町村役場です。

 

 

提出・返却時に必要な書類

国民健康保険資格喪失届の提出、健康保険証の返却時に必要な書類は次のとおりです。

 

  • 故人の戸籍謄本など
  • ご遺族などの本人確認書類(運転免許証など)
  • 提出者の印鑑(認印でも可)

 

 

故人が国民健康保険以外の保険に加入されていた場合

故人が国民健康保険以外の保険に加入されていた場合、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届(けんこうほけん・こうせいねんきんほけんひほけんしゃしかくそうしつとどけ)」を提出し、それに併せて健康保険証を返却します。

 

 

喪失届の提出先・健康保険証の返却先

喪失届の提出先・健康保険証の返却先は、年金事務所となります。なお、こうした手続きは故人の勤務先であった会社などが行ってくれるでしょうから、まずは会社などの担当者に確認してみるとよいでしょう。

 

 

健康保険証の返却期限

他の相続の手続きと同様に、健康保険証にも返却期限があります。 期限は死亡の日より2週間以内です。 また、国民健康保険証の場合は死亡の日より2週間以内に亡くなられた方の住民票記載の市区町村役場に返却する必要があります。

 

 

ここまでのまとめ

  • 保険証の返却などは加入していた保険によって手続きが異なりますので、事前に確認しておきましょう
  • 提出先が自営業の方や会社勤めの方かで変わってきますので、注意しましょう
  • 返却期限は2週間です

 

 

〈ステップ3〉世帯主を変更する

世帯主変更届(住民異動届)

世帯主が亡くなると、世帯主の変更届を提出して、世帯主を変更しなければなりません。 ここでは、世帯主を変更するための手続きを見ていきましょう。

 

 

世帯主の変更が必要な場合

世帯主の変更が必要となるのは、配偶者が世帯主にならず、15歳以上の方が2人以上存在するなどといったように、世帯主となる者が明白ではないケースです。

 

 

世帯主変更届

「世帯主変更届(せたいぬしへんこうとどけ)」とは、文字どおり世帯主を変更する際に提出するもので、「住民異動届(じゅうみんいどうとどけ)」と記載されている用紙です。

 

 

 

 

世帯主変更届の提出先と提出期限

世帯主変更届は、亡くなられた方が住んでいた住民票記載の市区町村役場に提出します。 なお、世帯主変更届は世帯主に変更が生じた日である相続開始の日から14日以内に提出する必要があります。

 

 

世帯主を変更する際に必要な書類

世帯主を変更する場合には次の書類が必要になります。

  • 身分証(運転免許証等)
  • 国民健康保険証
  • 印鑑

 

 

ここまでのまとめ

  • 世帯主の変更は、必要となるケースとそうでないケースがあります
  • 世帯主変更届の提出期限は、世帯主の変更が生じてから14日以内です
  • 提出先は亡くなられた方の住民票に記載がある市区町村役場です

 

 

〈ステップ4〉公共料金の支払いなどの身の周りの手続きを行う

公共料金の名義変更

 

これまで解説した死亡届、火災許可申請書、健康保険証の返却などの手続きには期限があり、葬儀などのほかの手続きもあることを考えると、提出までの期間は非常に慌ただしくなるでしょう。 しかし、その後に行うべき相続手続きはまだまだ残されています。その中でも可能な限り早く行うべき手続きとして、公共料金の支払いなどが挙げられます。

 

 

公共料金の名義変更・解約

電気・ガス・水道などの公共料金を故人の名義でご契約されている場合、その名義を変更する必要があります。公共料金の名義変更は、電話やインターネットで行うことが可能です。手続きの詳細は、ご契約されている電気・ガス・水道会社に連絡の上、名義変更・解約方法をご確認ください。

 

 

携帯電話の名義変更・解約

今や携帯電話は1人1台の時代となっています。故人が携帯電話の契約者である場合、携帯電話契約についても名義変更または解約手続きが必要になります。 こうしたお手続きの際には、故人の死亡の事実が確認できる証明書が必要になりますが、詳細についてはご契約されている携帯電話会社へご確認ください。

 

 

クレジットカードの名義変更・解約

今や1人で複数枚のクレジットカードをもっていることは珍しくありません。故人がクレジットカードの名義人であった場合には、その名義変更や解約が必要になります。クレジットカードの名義変更や解約手続きはカード会社によって異なりますので、直接カード会社に確認するのがよいでしょう。

 

 

預金口座の名義変更・解約

金融機関に故人名義の預金口座がある場合には、すみやかに契約されている金融機関に連絡しましょう。この連絡で預金口座が凍結され、口座は利用できない状態になります。これには、相続人などが無断で預金口座からお金を引き出すことを未然に防止し、後日の紛争を回避するという効果があります。ただし、ここでご注意いただきたいのは、直近で必要となるお金(たとえば葬儀費用など)を故人の預金口座に預け入れている場合には、口座が凍結されることによってそのお金を引き出すことができなくなうということです。そのため、葬儀費用などは相続が始まる前に、あらかじめ相続人の手元に置いておくようにしましょう。

 

 

預金口座の名義変更・解約は面倒なことが多い

まず、預金口座の名義変更・解約には、提出しなければならない書類が非常に多くありあます。また、名義変更・解約手続きを行うにあたって、基本的に相続人全員の実印とその印鑑証明書が必要になるため、相続人の中に遠隔地にいる場合にはその収集に手間がかかり、1人の相続人で手続きが完結するということは滅多にありません。

 

 

このように、預金口座に関する手続きには手間や時間がかかるものが多く、相続に必要な手続きの中でも非常に厄介な手続きの1つです。そのため、こうした面倒な手続きは専門家に依頼し、さっさと済ませてしまうことをおすすめします。

 

 

まずは、預金口座の有無を把握しましょう

現在では1人が複数の預金口座を保有しているのが普通です。故人名義の預金口座を事前にすべて把握している場合は問題になりませんが、実際にそのようなケースは少ないでしょう。

 

 

故人の預金口座をもれなく把握するためには「口座照会(こうざしょうかい)」という手続きが有効です。 このとき、名義人の氏名、生年月日、住所で預金口座の照会を行いますが、戸籍の附票に記載されている住所すべてで預金口座を照会することにより、故人名義のすべての預金口座を把握できることができます。

 

 

預金口座の名義変更・解約に必要な書類

預金口座の名義変更・解約に必要な書類は次のとおりです。

 

  • 名義変更などの手続きを行う人の本人確認書類(運転免許・顔写真付きの住基カードなど)
  • 預金通帳
  • (発行されている場合は)預金口座のキャッシュカード
  • (貸金庫がある場合は)貸金庫の鍵
  • 金融機関所定の相続手続きの書類
  • 故人の戸籍謄本
  • 相続する人の戸籍謄本
  • (作成している場合は)遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • (遺言書がある場合は)遺言書

 

基本的には上記の書類を準備することになりますが、金融機関によって必要な書類は異なることがありますので、くわしくはご利用の金融機関にご確認ください。

 

 

預金口座の残高証明書を発行しましょう

故人名義の預金口座をすべて把握すると、次は預金口座の「残高証明書(ざんだかしょうめいしょ)」を発行しましょう。 残高証明書とは、相続開始時点(死亡日)の預金口座の残高を証する証明書です。相続人同士で遺産を分ける際に、故人の預金残高を把握する必要がありますし、相続税を申告・納税する際にも残高証明書が必要になりますから、必ず発行するようにしましょう。

 

 

ここまでのまとめ

  • 公共料金の名義変更・解約はすみやかに行いましょう
  • 携帯電話・クレジットカードの名義変更・解約も必要になるかもしれませんので、故人の身の周りを確認してみましょう
  • 預金口座の名義変更・解約には時間も手間もかかります

 

 

〈ステップ5〉年金関係を整理しましょう

年金や未支給年金

故人が年金を受給されていた場合には、年金に関しても手続きが必要になります。

 

 

年金受給の停止・未支給年金の請求

故人が年金を受給されていた場合、年金受給を停止するために「年金受給権者死亡届(ねんきんじゅきゅうけんしゃしぼうとどけ)」を年金事務所に提出する必要があります。 また、年金は年6回、偶数月に前2ヶ月分が受給することができ、死亡した月の分まで受給することができます。 そのため、死亡した月の分まで支給されていない年金、つまり未支給年金は「未支給年金請求(みしきゅうねんきんせいきゅう)」を行うことで受け取ることができます。

 

 

未支給年金の受け取ることができるご遺族

未支給年金がある場合に、未支給年金請求を行うことができるのは生計を同じくしていたご遺族などです。

 

 

未支給年金を受け取ることができるご遺族には順番がある

未支給年金の請求できる遺族には順位があります。この順位は、たとえば第1位のご遺族などがいる場合には第2位のご遺族などは請求を行うことができないということです。この順位は次のとおりです。

 

  • 第1位:配偶者
  • 第2位:子ども
  • 第3位:父母
  • 第4位:孫
  • 第5位:祖父母
  • 第6位:兄弟姉妹
  • 第7位:それ以外の3親等

 

 

未支給年金の請求先と必要な書類

未支給年金の請求先は、年金事務所もしくは年金相談センターです。

また、請求手続きに必要な書類は次のとおりです。

  • 未支給年金請求書
  • 年金受給権者死亡届
  • 亡くなられた方の年金証書
  • 戸籍謄本、死亡診断書等死亡の事実がわかる書類戸籍謄本など、請求者と亡くなられた方との身分関係がわかる書類
  • 預金口座の通帳

 

手続きの詳細は、請求前に年金事務所や年金相談センターに確認しておくとよいでしょう。

 

リンク:日本年金機構(全国の相談・手続き窓口)

 

遺族年金を受け取る

故人が厚生年金に加入していた場合には、ご遺族がその年金を受け取ることができます。

 

 

ここまでのまとめ

  • 故人が年金を受給していた場合は早めに受給停止の手続きを行いましょう
  • 死亡の日までの年金は受給できます。未支給年金がある場合には請求しましょう
  • 未支給年金の請求先、必要な書類をよく確認しましょう

 

 

〈ステップ6〉故人の遺産を整理しましょう

相続財産

故人の遺産には、預金などの他にもさまざまなものがあります。たとえば、自宅家屋やその土地、自動車、株式などの有価証券などです。一部の例外を除くと、故人の財産である遺産は、相続人が相続します。そのため、その遺産の名義を、故人の名義から相続した人の名義に書き換える必要があります。

 

 

不動産の相続手続をしましょう

故人が自宅家屋や土地などの不動産を所有していて、その不動産をそのまま相続する場合、または売却する場合にも名義変更の手続きが必要となります。

 

 

不動産をそのままもっておくのか、それとも売却するのかを決めましょう

不動産を相続する過程で、特定の相続人が不動産を引き継ぐのか、それとも売却してその金銭を相続人全員に配分するのかなど、相続した不動産の処遇を決める必要があります。 ただし、相続の対象となる不動産は遺産分割(遺産をわけること)が完了するまでは相続人全員の共有財産となるため、その処遇については相続人全員で話し合わなければならない点にご留意ください。

 

 

相続登記を行う

相続した不動産の処遇を決定したら、その不動産について登記申請を行いましょう。これは不動産の所有者が変更した旨の登記です。これを「相続登記(そうぞくとうき)」といいます。 不動産の相続登記を行わないと、役場から固定資産税の支払いが誰なのかという「固定資産税にかかる相続人代表者の届出書」が届きます。 固定資産税は毎年1月1日現在の所有者が納税する義務を負うため、争いを避けるためにも早めに相続登記を行いましょう。

 

 

不動産の相続登記の提出先や書類について

相続登記の申請は「所有権移転登記申請書(しょゆうけんいてんとうきしんせいしょ)」を提出することで行います。 この申請時に必要となる書類やその提出先は次のとおりです。

 

〈申請先〉

不動産所在地の管轄の法務局

 

〈提出者〉

不動産を引き継ぐ相続人の中から1人

 

〈提出物〉
  • 所有権移転登記申請書
  • 戸籍謄本
  • 住民票の写し
  • 固定資産評価証明書
  • 相続関係説明図
  • 遺言書 または ・遺産分割協議書と印鑑証明書(相続人全員の署名と実印付き)

※提出物は遺産分割協議か遺言書の有無により異なります

 

 

登記完了した後の書類を確認しましょう

不動産の所有権移転登記が完了すると、「登記識別情報通知(とうきしきべつつうち)」が発行されます。 登記識別情報通知とは昔の「登記済権利証」のことで、登記名義人を明らかにするための情報が記載された書類ですので、大切に保管しましょう。

 

 

有価証券の名義変更手続きをしましょう

故人が株式などの有価証券を保有されている場合も考えられます。 株式というと、紙でできた株券を思い浮かべられる方もいらっしゃるでしょうが、現在では上場会社の株式は電子化されており、株券が発行されている株式は限られています。有価証券に関する相続手続きは、主に株式の売買仲介を行っている証券会社を通じて行うことになります。

 

 

有価証券について証券会社に確認しましょう

故人がどういった有価証券を保有していたのかがわからない場合もあるでしょう。 その場合には、まずは証券会社に連絡して、故人名義の有価証券の有無を確認しましょう。 また、そもそも故人が有価証券そのものを保有していたかどうかわからない場合には、証券会社からの郵便物や通帳の履歴などにより有価証券の存在が判明することもありますので、確認してみましょう。

 

 

7.2.2 口座の準備をしましょう

故人の有価証券を名義変更また売却をする場合、相続人が管理口座を持っていなければ新たに開設する必要があります。 そのため、故人の遺産に有価証券がある場合には、その処遇がどうであれ相続人はすみやかに管理口座を開設しましょう。

 

 

有価証券の名義変更の手続きの書類について

預金口座の名義変更手続きと同様に、有価証券の名義変更手続きでも戸籍謄本、印鑑証明書が必要になります。 必要書類の詳細については証券会社に確認してみるといいでしょう。

 

 

生命保険の保険金の受け取り

故人が生命保険の被保険者であった場合には、保険金が受け取ることができます。 この保険金は、受取人の指定次第で受け取る相続人が変わります。

 

 

保険金の受取人が指定されている場合

保険金の受取人が指定されている場合、指定された受取人が単独で受け取り手続きを行えばよく、相続人の同意などは不要です。

 

 

保険金の受取人が指定されていない場合

保険金の受取人が指定されていない場合には、相続人が保険金の受取人になります。 保険金の相続人間の配分は相続人同士の話し合いによって決定します。

 

 

相続人がいない場合の保険金の受取人について

保険金の受取人の指定がない場合、相続人が保険金の受取人になることはすでに説明しましたが、相続人がいない場合はだれが受取人になるのでしょうか?

この場合、家庭裁判所が「相続財産管理人(そうぞくざいさんかんりにん)」を選任し、その相続財産管理人が保険金を請求・管理します。

 

 

受け取った保険金にかかる税金

保険金は、だれが保険契約者、被保険者、受取人となるかによって、これにかかる納税者や納める税金の種類も変わってきます。 ご不安な方は税理士に相談してみましょう。

 

 

ここまでのまとめ

  • 不動産の相続したら相続登記を早めに行い、固定資産税の納税に備えましょう。 また、書類の準備、保管をしっかり確認しましょう
  • 事前に相続すべき有価証券がないか確認し、相続に備えましょう
  • 保険金は受取人、納税者、納税する税金の種類を、税理士などの専門家に相談されることをおすすめします

 

 

〈ステップ7〉準確定申告を行う

準確定申告

ここでは、「準確定申告(じゅんかくていしんこく)」について解説します。

 

 

準確定申告とは?

「準確定申告」とは、故人の確定申告をいいます。 個人で事業をされている方でしたら、確定申告の手続きをされたことはあるでしょう。それと同じ要領で故人の確定申告をすることになります。

 

 

8.2 準確定申告の手続き

亡くなってしまった人は準確定申告の手続きを行うことができません(当たり前ですね)。そのため、故人に代わって通常はご遺族が手続きを行うことになります。

 

 

準確定申告が必要な場合

準確定申告が必要となるのは次の場合です。

  • 故人が個人事業主であった場合
  • 故人が公的年金を受給していた場合
  • 故人に給与など以外に所得があった場合(例えば、不動産を賃貸していた場合など)

 

上記の他にも準確定申告が必要な場合はありますが、ほとんどの場合、上記のケースのいずれかに当てはまるでしょう。

 

 

準確定申告の期限

他の相続の手続きと同様、準確定申告にも期限があります。準確定申告は、相続の開始(被相続人の死亡)があったことを「知った」日の翌日から起算して4ヶ月以内に行わなければなりません。ここでポイントとなるのは、「相続の開始の翌日から起算して4ヶ月」ではないという点です。同様のポイントが他の相続の手続きでも重要になります。

 

 

 

準確定申告に必要な書類

準確定申告に必要な書類は次のとおりです。

  • 給与の源泉徴収票
  • 年金の源泉徴収票
  • 確定申告書(第1表・第2表・付表が必要となります)

 

 

 

準確定申告の申告先

準確定申告の申告先は、故人の住所地を管轄する所轄税務署になります。

 

 

ここまでのまとめ

  • 一定の場合、準確定申告が必要になります
  • 準確定申告とは、故人の確定申告です
  • 準確定には「4ヶ月ルール」がありますから注意しましょう

 

 

その他の相続手続きの流れ

その他の相続手続き

大切な方が亡くなった直後に行うべき身の回りの手続きをこここまで解説してきました。 ここでは、そのほかの相続手続きの流れについて、かんたんに解説していきます。

 

 

遺言書の有無を確認する

まずは遺言書の有無を確認しましょう。遺言書の有無が重要になるのは、その有無によりその後の相続手続きが変わってくるためです。遺言書は故人がだれにも知らせずひっそりと書いているケースもあり、ご遺族がその存在すら把握されていないこともあります。 そのため、「遺言書があるなんて聞いてない」と思われたとしても、ご自宅内だけでも結構ですので遺言書を探してみることをおすすめします。

 

 

相続人がだれかを確認する

相続人を確認・確定させることは遺言書の有無の確認と同様に、非常に重要な相続手続きです。なぜなら、相続人を確定させなければ遺産を分けることもできませんし、相続税を計算することもできないためです。

 

 

相続財産を確認する

遺産相続を行うにあたって、当たり前ですが、その相続財産の把握は非常に重要なポイントになります。相続財産には預貯金や有価証券、土地などの資産だけでなく、借金などの負債も含まれるため、相続するかしないかの判断にあたって、相続財産を把握することは非常に大切です。

 

 

遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成する

相続財産を把握したすると、その次にだれが、どれだけ、どのように財産を相続するかについて、相続人全員で話し合い決定します。これを「遺産分割協議(いさんぶんかつきょうぎ)」といいます。 遺産分割協議により相続財産の配分が決定すると「遺産分割協議書(いさんぶんかつきょうぎしょ)」を作成することになります。

 

 

相続税の申告の有無を確認する

遺産分割協議が成立すると、次に相続税の納税義務の有無を確認してみましょう。相続税は基本的に相続財産の金額(評価額)に応じて課税されますから、納税義務の有無を調べるには相続財産の金額(評価額)を確認する必要があります。そして、相続税は相続の開始から10ヶ月以内に申告する必要があるため、ご不安でしたら早めに税理士に相談されることをおすすめします。

 

 

ここまでのまとめ

相続税の申告まではさまざまな手続きを行わなければなりません。そのため、相続人や相続財産の調査、遺産分割を早めに行い、相続税の申告に備えましょう。

 

 

この記事のまとめ

専門家の見解

いかがでしたか?

ただでさえ精神的に慌ただしいタイミングで、手続きばかり山積みだと嫌になってしまうこともあるでしょう。 しかし、この後も、相続手続きの中でヤマ場と言われる遺産の分割や、相続人の調査や相続財産の調査、相続税の申告などの様々な手続きが控えています。さらに、これらの手続きで揉めてしまう可能性もあります。 そのため、いざという時に備えて知識を蓄えることと同時に、弁護士や税理士などの専門家をうまく使うことも大切です。 専門家というと「なんだか敷居が高くて頼みづらい」と思われるかもしれませんが、専門家はあなたが困ったときのために存在するのですから、うまく活用することをお勧めします。

執筆者: やさしい相続編集部