相続放棄の無料相談窓口、弁護士が対応、2往復無料

元岩手県知事・総務大臣の増田寛也氏ら民間の有識者が集まった「所有者不明土地問題研究会」は12月13日、最終報告を発表し、土地の所有権を放棄できる仕組みづくりを提言した。

 

増え続ける所在者不明の土地

 

報告書によると、登記簿上の所有者が所在不明になっている土地は、登記の件数のうち20%を占め、面積でいうと九州本島よりも広い410万haに上る。

 

少子高齢化によって、きちんと相続手続きが行われない土地が発生するため、所有者不明の土地は今後さらに増えていくと予想されている。

 

所有者不明の土地が存在することによる経済損失は大きく、荒れていく土地を管理するための費用や、土地を適切に利用できないことによる機会損失などを合わせると、2040年までに合計6兆円もの損失が見込まれるという。

 

土地所有者にとっても、相続した土地の管理が負担となり、所有したくないというケースが出てきている。

 

不要な土地は手放せるのか

 

所有者のない不動産は国庫に帰属する(民法第239条)と定められているが、どのような場合に所有権を手放せるかは曖昧なままだ。

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2014年には不要な土地を国に引き取るよう求める裁判が起こされたが、結局、訴えは認められなかった。

 

相続放棄によって所有者がいなくなった土地も、すぐに国のものになるわけではなく、相続財産管理人を通じて競売などを行い、それでも処分できなければ国が引き取る。

 

しかし、引き取り手が見つからないまま、宙に浮いたままの土地もあるという。

 

研究会の報告書ではこうした問題に対処するため、所有権を手放せる制度と、土地の受け皿となる組織の設置を求めている。

 

今まで宙に浮いていて活用できなかった土地を、新たな組織のもとでまとめて管理し、有効活用を可能にする狙いだ。

 

負動産と相続放棄

 

管理が難しい土地(いわゆる「負動産」)を相続したくないとき、相続放棄をすると他の遺産もすべて相続できなくなる。

 

しかし、個別の土地ごとに所有権を放棄できるようになれば、工夫しだいで遺産を有効活用しやすくなるだろう。

 

まだ有識者会議からの提言という段階ではあるが、所有者不明土地の問題には国も危機感を募らせている。今後の制度設計の行方には注目が必要だ。

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執筆者: やさしい相続編集部