報道によると4月9日、東京都杉並区の住宅で62歳の女性の遺体が発見された。遺体の状況から他殺とみられ、警視庁が捜査している。遺体が隠されていたのが、床下収納の奥という一見してわかりにくい場所だったことから、警視庁では、犯人が現場となった住宅の状況を事前に知っていた可能性が高いとみている。

 

亡くなった女性は2013年9月に警察署を訪れ、相続でトラブルになるかもしれないと相談していたという。警視庁は、ほかにもトラブルがあった可能性を含め、慎重に捜査を進めている。

 

殺人にまで発展するケースはまれだが、相続に関するトラブルは決して少なくない。遺産分割で親族間の争いになり、家庭裁判所に持ち込まれた件数は2015年に約1万5000件。この件数は10年前に比べると25%も増加している。

 

増える相続争い  事前の対策がカギ

近年、相続に関するトラブルが特に増加している背景には、地価の高騰や相続税制の改正による、相続に対する意識の高まりがある。遺産争いは一部の富裕層だけの問題ではなく、わずかな遺産しかない場合でも注意が必要だ。裁判所が公開している司法統計によると、裁判所で遺産分割が争われた事例の30%以上が「1千万円以下」である。「5千万円以下」を含めると75%にものぼる。遺産争いは遺産の規模に関わらず誰にでも起こる問題なのだ。

 

財産がどれだけあるのか把握していなかったり、遺言書の書き方に不備があったために遺言が無効になったりと、相続をめぐってトラブルになる原因はさまざまだ。普段は親戚づきあいが良好でも、いざお金を目の前にすると人は変わるもの。無用な争いを生まないためにも、相続対策はきちんと進めておくことが重要だ。

 

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執筆者: やさしい相続編集部