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先日コラムで取り上げた「生産緑地の2022年問題」に、あらたな動きが出てきました。生産緑地を残すために、国や自治体が2022問題を緩和するための対策を打ち出してきたのです。

参考リンク: 相続する人は必見、不動産業界が激震する生産緑地の2022年問題とは?

 

2017年5月12日、「都市緑地法等の一部を改正する法律」が公布されました。保全すべき都市の「緑地」に「農地」が含まれることを明確にして、生産緑地に代表される都市農地の位置付けを、「宅地化すべきもの」から都市に「あるべきもの」へと、大きく転換することを打ち出しました。

 

同時に、生産緑地法も一部改正され、

  1. 面積要件の引き下げ
  2. 建築規制の緩和
  3. 特定生産緑地制度の創設
  4. 田園住居地域の創設

が盛り込まれました。(国土交通省都市局ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/001198169.pdf

 

1.面積要件の引き下げ

生産緑地地区の指定を受けるのに必要だった500㎡の面積要件を、市区町村が条例で300㎡を下限に引下げることが可能になりました。これにより、小規模でも営農意思があれば生産緑地として保全されることになります。東京都内だけでも、日野市や武蔵村山市がさっそく面積要件を緩和する条例を9月に制定しました。

 

また、近隣に複数の小さな農地が点在している場合(ただし個々の農地は100㎡以上であることが必要です)、それらを併せて一団の農地とみなして、生産緑地として保全することも、運用面で図るとしています。

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2.建築規制の緩和

今まで、生産緑地地区内では、ビニールハウスや集荷施設、農機具の収納施設等しか建築できず、作物を作ること以外で収益を得ることが困難でした。しかし、法改正によって、畑で新鮮な野菜を販売できる直売所や、ジャム等の製造施設、農家レストラン等の設置が可能になり、農家の収益性を高め、農業経営の継続を後押しすることが可能になりました。

 

3.特定生産緑地制度の創設

所有者の意向をもとに、市町村が生産緑地を「特定生産緑地」として指定できるようになりました。指定された場合、市区町村に「買取申請」ができる時期は、「生産緑地地区の都市計画の告示日から30年経過後」から、10年延期 されます。10年経過後は、改めて所有者の同意を得て、繰り返し10年の延長ができるようになりました。「2022年問題」のショックを和らげるための先送り制度と言えます。

 

4.田園住居地域の創設

都市計画法で定める用途地域に、新たな類型として「田園住居地域」を創設することになりました。用途地域が増えるのは、1992年以来のことになります。住宅と農地が混在し、調和した環境を都市計画で保護し、地域特性に応じた建築規制、農地の開発規制を行うとしています。

 

 

生産緑地を含む都市農地は、国内の全農地面積の2%しかありませんが、三大都市圏という大消費地に近いため、販売額ベースでは全国の約1割を占めるという試算があります。また、同試算では、農家戸数も全国の約1割を都市部が占めているとしています。(農林水産省・国土交通省「都市農業振興基本法のあらまし」より)。

 

折からの後継者不足や「2022年問題」を控え、国や自治体はこのような都市農業を後押しする制度を打ち出してきました。また、農林水産省と国土交通省は、企業やNPOに貸しやすい生産緑地の貸借制度も検討しています。都市農地の話題は、生産緑地を相続する人、相続される人はもちろん、生産緑地が広がるエリアに不動産を所有するひとにも、今後も目が離せない問題です。

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執筆者: やさしい相続編集部